そもそも、デザインとは何?
オーデザインチャンネルズの荻野です。
まずは、デザイナーではない人にデザインを理解してもらおうと思います。
皆さんはデザインと聞いて、何を思い浮かべますか?
ファッション? インテリア? 照明? 広告? ポスター?
どれもデザインです。
経営戦略? ライフスタイル? プレゼンテーション? サービス?
これもデザインです。
現代では「デザイン」という言葉がいろんなところで使われています。
あれもデザイン、これもデザイン。
そもそも、デザインとは何なんでしょうか。
デザインを考える前にデザインという語源を見ていきたいと思います。
「デザイン」(design)はラテン語の「デシグナーレ」(designare)からきています。
これは「示すこと」(to designate)と「描くこと」(to draw)の両方の意味を持つと言われています。
英語では「design」という名詞がこの2つの意味を持っているということです。
これに従って日本語で意味を考えると、「示すこと」(to designate)= 意図、計画、目標。「描くこと」(to draw)= 描画、モデル、スケッチ。
何となくわかってきたような・・・。
アメリカの産業デザイナーで教育者でもあったビクター・パパネックは『生きのびるためのデザイン』(1971年)で見事に答えてくれています。
「すべての者は、デザイナーである。ほとんどすべての時間において、私たちがすることはデザインである。デザインはあらゆる人間活動の基礎である」と。
そう、私たちは生まれながらにしてデザイナーなのです。
私たちは皆、異なる目標や目的を持ってこの世界で生きているわけで、それを成し遂げるためにさまざまな手段を使い、生きている意味を考えています。
みんな個性があって人格も違うデザイナーなのです。
じゃあプロのデザイナーとの違いは?
私たちデザインを職業にしているものは、基本的に他の人のためにデザインします。
それはクライアントのため?
生活者のため?
消費者のため?
そして、市場や社会、経済との関係は?
いろんなところでデザインの意味を探っていきます。デザインは問題解決型の活動であり、創造的活動であり、体系的活動であると考えます。
「いいデザイン」というのは、それら活動がしっかりしていること。
そうして完成したデザインは受け手に大きな共感を与えます。
ただ単に、目立つもの。カッコイイもの。きれいなもの。かわいいもの。売れるもの。
そんな時代は、とっくの昔に終わっています。
デザインの「意味」。
これから先、考えていこうと思います。